プーランク作曲『声』観に行きました/『平和の響き』参加しました

この4連休は、オペラ(出演)、三味線(稽古)、オペラ(鑑賞)、三味線(稽古)、なのです。

ロメジュリの演出をされた原先生がジャン・コクトーの世界を演出すると聴いて、あの美しい舞台がまた観られるのならと行ってきました。

▼笠松 はる“La Primavera ~Classica~2016” 
http://ameblo.jp/actjp-news/entry-12160484080.html

この日はトリニティ有志で参加するコンサート(アンコールで歌いました。後述)が決まっており、生憎1部だけで失礼しなくてはいけなかったのですが、先生の舞台を観客として一度ちゃんと観たいという思いもあり、きゅりあんへ。
大井町駅前のきゅりあんて大ホールは入った事があったけど(確か仕事絡みだった気がする)、小ホールは初めてでした。なんというか、小劇場らしい作りというか雰囲気がシモキタザワ方面の香りがしてテンションがふわっとあがった気がしました。
そも舞台には既にセッティングされた原先生の世界が。ひとつひとつの蝋燭の位置にも原先生のこだわりが見えるような空間に思わず漏れるため息。

席が隣だった、ロメジュリのジュリエット和美さん(私の中でこの呼び名が定着してしまった模様)が、他の演出家の方の「声」が怖かったという話をされていたので「え、声って怖い話だったんですか?」と聞くと、恐ろしく簡潔に話してくれたその結末に私も思わずムンクの叫びのあの顔をしてしまったのでした。
今回、先にも書いた通り1部のみしか観る事ができず、休憩はさんで2部の笠松はるさんのコンサートを聞いてからだとリハに間に合わなくなるので泣く泣く休憩で失礼したのですが、ホントに2部のコンサート聴いてから出ればよかったと心の底から思うほど重たかったんですよ!!!(笑)
あらすじ読んでもわかる通りな感じですが、もっとさらっとしているのかと思いきやジャン・コクトーだって忘れていないか私!という。
笠松はるさんの優しくふんわりとしたイメージの方が、あんなにも荒れ狂うとは思いもしなかったでした。迫真の演技に引き込まれ、なるべく理性的に「これは舞台、実際に笠松さんがこんな女性というわけではない」と頭にどっしり重石を置いておかないと舞台上のダンサー小嶋さんのようにもだえ苦しむ羽目になりそうでした。辛かったし、苦しかったし、だから捨てられるんだよ!と思っておかないと、普段は気づかない自分の中の負の部分がまた這いずり出してきそうでした。
いやホントに恐ろしかった。重たかった。普段というか歌手としても笠松さんの歌声も聴いておかないとなんだか夜中に枕元に立たれそう、なんて思いました。

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原先生、出演されたみなさま、お疲れ様でした!

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東京音楽大学×バイエルン州立青少年オーケストラ×絹谷幸二「平和の響き」コンサート
公式サイトがないのでチラシのpdfをば。
http://www.tokyo-ondai.ac.jp/donation/pdf/3.pdf

トリニティのメンバー(大半というかほぼアルト)の有志で、東京公演2部のアンコール曲「花は咲く」を歌いました。
他の合唱団も合わせて約200名という大所帯でのぶっつけ本番という何もないわけがない状態でした。
思わず笑ってしまったのがとにかく合唱団単位で東京音大主催側からもらった楽譜が違うということでした。私たちともうひとつの合唱団のみ混声4声で歌い、他の合唱団や個人参加の方々は斉唱という区別が先にあったそうなのですが、それすら現地で初めて知らされたわけでして。
こういったイベントは現地での変更って結構多いからあまり気にしていなかったんだけど、楽譜が違うってのはホント笑うしかないなーという。そしてアレンジされていく楽譜っていうものがあって改版がたくさん出回るという事実も知る事ができました。だからベーレンライターという存在が必要なのね。なるほど。
今回ご一緒したバイエルン州立青少年オーケストラ、おそらく大半がドイツの方々だと思われるのですが、若い方々だからなのかな、とても伸びやかな演奏だなぁと思いました。晴々とした、というか。
しかし屋外でやる必要ってどこにあったのかしら?という根本的な疑問があったりしたのですが、風があって連日の猛暑から突然秋めいた気配に包まれた宵だったため健やかに歌う事ができました。これで日が暮れても30℃超えだったりしたらオケの方たちもやってらんなかっただろうな。もちろん私たちもイヤだったけど(笑)

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待機時間はシン・ゴジラの話で盛り上がりました。なんか観に行かないといけない気分になってきた…(笑)