皇居外苑自然観察会 皇居外苑キノコ観察会 に参加しました

事の発端は、この写真から。

IMG_6725
出勤途中、公園の横を通るのですが、その敷地内に見慣れないキノコが生えていまして。
写真を撮って母に「なんじゃこりゃ」とメールしてから始まりました。
そう、キノコ熱です(笑)
色んなキノコの写真と名前を送り付けられたのですが、いまいちピンとくるものがなく。
にしてもキノコって色々あるんだなぁと思ってまじまじと雨に濡れた地面を見るようになったのですが。すると今まで気づかなかったのが嘘のようにあちこちに様々なキノコが生えてることに気づきました。梅雨という湿気の多い時期、昨日は生えてなかったところに翌朝ぼはっと生えていたりするもんですからとにかく毎日ついつい見てしまうように。
そして母と「今日はこんなの見つけた!」なんてやりとりが始まり、それが高じて「観察会なんてあったら行ってみたいね」なんて話がどちらからともなく出てきてなんとなく「キノコ 観察会 都内」なんてキーワードで探したら…というのが今日に至るまでの経緯。

▼皇居外苑自然観察会 皇居外苑キノコ観察会
http://www.kanko-chiyoda.jp/tabid/3382/Default.aspx

10日ばかりぐずついた梅雨らしい空模様から一転晴天&夏のような暑さになった昨日、母と私はおでかけの前日だというのに「なんだ晴れちゃうのか…」と内心思っていたりして。そんな金曜日から「今日も真夏日」という予報を聞いて「もしかしたらみんなひからびちゃってないだろうか…」という、おでかけ日和(というには急に暑くなり過ぎだったけど)をよそに別の心配をしていました。
今回の観察会は「松と芝生とキノコ」の組み合わせについてでした。
松といえばマツタケですが、マツタケ以外にも松はキノコと相性がいいためたくさんのキノコが育つそうです。
そして芝も同じようにキノコが生えやすい土壌を作るようで、この皇居外苑の松と芝はとてもキノコが育ちやすい環境だそうで。
キノコというとどうしても薄暗い日陰にひっそりかつどっさり生えてて度胆抜かされるというイメージ(小学校の校舎裏にかたまりが生えててよく蹴った記憶が)だったんだけど、こうやって生えてるのを見るとそんなネガティブ方向なものでもないんだ!ってびっくりです。
IMG_6869

なんでも物事を深く知ろうとするとその奥の深さに入口で驚かされるのですが、キノコも然りでした。
そしてその生態の面白さ(というか生真面目さ?とでもいうのかしら、自然の摂理に忠実なところというか)に改めて興味が湧きました。
(色々小難しい話になるので、キノコ掘り下げたい方は是非呑みませう)
そして今回感動的だったのがこちら。

IMG_1782_1

フェアリーリングと呼ばれる、キノコの菌糸が円形に発展(あえて発展と書いてみた)していくもので、

キノコが地面に環状(あるいはその断片としての弧状)をなして発生する現象、あるいはその輪自体のことである。菌環(きんかん)とも呼ばれる。英語では “fairy ring”、”fairy circle”、”elf circle”、”pixie ring” など「妖精の輪」と表現される。
菌輪はときとして直径10m以上にもなり、構成している菌類が生育し続ける限り安定である。特に大きな菌輪では直径600m、菌体の総重量は100t、菌輪としての年齢は700歳にも達した例がフランスで報告されている[1]。またイギリス南部では、ユキワリ(Calocybe gambosa)がやはり齢数百年の菌輪を形成したと報告されている。
菌輪は主に森林内の地上に見出されるが、草原や牧草地にもしばしば発生する。菌類の肉眼的な子実体(いわゆるキノコ)の配列として視認できるほか、草が環状に枯死したり、逆に草が徒長したりすることでも人目につく。このような菌輪が発生した地中には、構成菌の菌糸体が発達している。(Wikipedia 菌輪より)

(偶然にも講師の先生が手を「輪」にした影が写りこんでてなおグー☆)
丸く円を描くようにキノコが生えていくんです。
いやーこんなの実際に目の当たりにできるとは思わなかった。すごい。ちゃんと丸くなってる。
ってのをパッと見だけだと「ほんとだーまるーい」で終わっちゃうんだけど、ここでなぜこのフェアリーリングが展開されているのか、というのを推測していくのもまた面白いわけで。という証拠写真(?)がこちら。
IMG_6874
弱ってきた松の保護のためにムシロ巻いてあるのですが、もちろんこの木の根元にはそれなりの栄養剤が入れられていまして。松の栄養剤ならキノコらにとっても栄養らしく、ハナヒラタケというキノコがこの松の周りに生えて、その菌糸が地中で松をぐるっと取り巻いているんですね。そんな地中の様子が地表に現れているところなんだそうです。
この皇居の松の下はこうやってたくさんの菌糸がうごめいているようです。

外苑の芝生は立ち入りが許可されていますが、されていない場所でこんなすごいフェアリーリングを見ることができました。
IMG_1841_1
わかるかしら。
ちょっと露出が合ってなくて先ほどトーンカーブいじってなんとか見られるような状態にした写真なので見にくくてすみません。

どれがリングかっていうのを書き足してみました。
IMG_1841_2jpg
こんなに!(笑)

こうやって地表はきれいに整えられているけれど地面の下では菌糸たちがたくさん蠢いて場所の取り合いをしているかと思うとワクワクしちゃいます。
そして、何度も来ている皇居外苑(一時期は通ってたしね)、こんなに面白いところだとは思わなかったです。
で、他にも色々生えてたキノコをキノコ目線にて撮影したものを。
(キノコの名前については「…だろう」というのものが多く、生える場所、時期に依って形状が変わってしまう事があるそうです、というわけでキノコについては名前を覚える事はあまり重要でなく、むしろその形状などがどれに近いか、という事を知っておくことの方が大切なんだそうです。という事であまり名前については聞いておりませんでした)

IMG_1774IMG_1776

IMG_1775IMG_1777
キツネタケ

IMG_1785IMG_1789

IMG_1793IMG_1799

IMG_1804IMG_1809
ニオイコベニタケ/ハナヒラタケ
IMG_1819
コウジタケ

いやー楽しかった。
こんなにキノコ如きで楽しめるとは思わなかった。
晴れが続いてもこうやって生えてくるキノコに今日は感謝。色々観ることができて良かった。
これからも色々見て回りたいと思います。