モスクへ行ってきました

あのテロ集団とイスラム教の教えは、シヴァ神を祀りヨガや大乗仏教を経典としたあの悪名高き集団と同じくらい本来の教えからかけ離れたところに在るものだというのを体感したかったので行ってきました。
テロの犠牲になられたすべての魂が安らかでありますよう、そしてこの先誰一人もテロによる無念の死がないよう、世界中の神に祈りたい気分です。

という前置きをあえて書いたのはやはりイスラム教に対する偏見に屈したくなかったので。
私は私の考えの下に今知りたいと思って行ったわけであって、決して物見遊山ではありませんでした。
だからといってここで偏見とかテロとかの持論を展開するつもりもないので、今回はあくまでも「あまり縁のなかった宗教施設に見学」というスタンスで記事を書いておきます。

▼モスクへ行こう!― 普段は見えないイスラムの心と文化に触れる
http://www.shaplaneer.org/news/2015/02/-214.html

こういうイベントを、妙なツボがよく合致する某監督(というと怪しいわね)がfacebookでシェアしていたのを発見してそそくさと申込みまして。
今でこそネガティブなイメージでイスラム教というのは日本に浸透してしまっているけれども(実際申し込んだのは4日くらい前で、その事は監督以外誰にも言わなかったという私もやはりネガティブなイメージがある事を理解しての事でして)、イスラム教徒って全人口の約20%もいるのにその文化はほとんど知らないなーという事に気づいてしまったら知りたくなるのが私の悪い癖でして。
礼拝には女性はヒシャブというスカーフとかショールで頭髪を隠すものが必要だったりとか、肌を露出させてはいけないとか色々制約があるんだけど、一昨日そのヒジャブの巻き方を調べて巻いてみたりとかしました。
今回のイベントが行われたのは、東京ジャーミイというモスクで、代々木上原から歩いて少しの井之頭通り沿いにありました。
わしわし歩いていって、その塔が見えた時に思わず「おぉ!」と声をあげてしまいました。だってキレイなんだもん。
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ちくとスカイツリーにも似た感じね。

外から見た建物の印象と中の印象が全く違うのが印象的でした。
内装はこんな感じ。
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椅子が並んでいるのは礼拝堂ではなくて、集会場なのかな?特に説明はなく。
シャンデリアがまた優雅でステキでした。
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暖炉(の前にあるのは屋内なのに噴水)と、いつまでも色褪せないタイルの装飾品(男性は今回のガイド役の方)

ここでイスラム教について色々説明を受けました。
聞いた話でへーと思った事をざっくり書くと、
・思っていた(印象?)ほど厳格な宗教観ではなかった(入信もカンタン、辛そうなのはラマダンくらい)
・一神教であるけれど、他宗教に対し排他的ではない(クルアーンにも記述されているそう)
・イスラム教徒のうち約6割がアジア圏
・キリスト教のようなヒラエルキーはなく、アッラーの元に平等(モスク同士も規模で優劣等はない)
・分かち合う精神が基盤
こんな感じかしら。

説明を受けたあと、そろそろ礼拝が始まるからと階上の礼拝所へ。
そこからまた更なる別世界が拡がりました。

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外階段をわしわし上がっていきます。
天井の模様に見学者さん達写真撮りまくり。
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「こんなもんじゃないから」とガイドさん。
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充分キレイだと思うんだけど!とうわー!すごーい!を連発して撮った先に在ったのが、

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外側だけじゃないです、中の方がもっと美しかった。
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礼拝を始める合図をする男性が入ってきて、わらわらと人が集まってきて祭壇(といっていいのかわかんないけどメッカの方向にある壇のようなところ)に向かって耳を触ってから始まる床に額をつけてする礼拝が始まりました。
(詳しくは「サラート(礼拝)」に書いてあります)
監督に「行かないの?」とそっと耳打ち。見学者50名は礼拝所の端にぼんやり座っているだけで礼拝に参加しようともせず。
せっかくここまで来てただ眺めて帰るなんてもったいない!と思う私は「行くか」と立ち上がった監督について祭壇の方へ行ったのですが、ここで「女性は後ろ」と指示をされて最前列(と言っても1列だけだったけど)ではなく後ろについて、なんとなく見様見真似で礼拝に参加(礼拝の規則として、この場所での女性の礼拝はあまり好ましくなかったようでした。礼拝中にその指摘はなかったのですが、後から「女性と男性は別だったのですが、伝え遅れました」と言われました。先にきちんと規則を読んでおかなかったので申し訳ない事をしました…)。
床におでこを付けてのお辞儀(土下座)って久しぶりだったのでなんだか新鮮。更に額づく相手が初めての神様。言葉では「偉大なるアッラー」というのは知っていたけど、まさか私がアッラーに額づくとは思わなかったです。
そして何よりも偶像崇拝を禁止されているイスラム教なので、頭を下げる対象がいないんです。
これがね、何よりもすごいなぁと思ったんです。存在しない(具現化していない)ものへの信仰。日本の八百万の神様たちはそれでも風だったり雷だったりしてもある程度形は見えるものだったりするんだけどね。そこがとにかく新鮮でした。

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ガイドさんの説明を聞いている中、反対側の方でお父さんと一緒に礼拝する子供たちが可愛かった。

私の中でイスラム教というのは今まで持っていたイメージから随分変わり、アッラーは遠い雲の上の存在から(絶大な存在というのは変わらないと思うけど←信じているとかそういうのは置いておいて)もう少し近づいたところになりました。恐怖政治のような事をしている神様だと思っていたんだけど、イスラム教の精神というのは分かち合いだ、と仰るガイドさんの話からはそのような怒りの様相はなく、もし偶像化されていたらアッラーはどんなお顔だったのだろう?と考えてみたくなるくらいで。
いつか翻訳されたクルアーンは読んでみようと思います。

そして、何よりもこの素晴らしいモスクとイスラム教から発展した文様と芸術も掘り下げたく。
やぱ宗教施設ってどこも美しいわねぇ(ため息