ヲカヱツ的三都物語 1日目

金曜日に有給を戴いて、木曜夜に夜行バスにて出発、大阪・奈良・京都を3日間で堪能してきました。
夜行バスは23時前に東京駅付近から出発、翌朝7時頃に奈良到着予定でした。
が、
愛知県辺り(詳しい場所は不明)でバスの動く気配がないことでふと目が覚めました。
どうやら渋滞している模様。時計は3時半。なんでこんな時間にこんなに動かなくなるほどの渋滞??と思っていたら、明け方になって着いたSAで運転手さんが「急遽行われた工事により渋滞が発生し…」きゅうきょ???って??
もしかしたら道路(かトンネル)に何か異常が発見されたんでしょうね。それなら事故が起きる前でよかった…。
にしても結局2時間も遅れてしまい、奈良到着は9時を回っておりました。
普段使う「1Day奈良」で東京→京都始発新幹線だと8:10には京都に着くので、奈良着はだいたい9時くらい。
これなら別に夜行で来なくても良かったじゃん、と思いつつJR桜井線で毎年恒例の三輪山へ。
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去年は時期が合わず見られなかったギンリョウソウですが、今年もいつも見ていた場所には咲いておらず。
あーあ、今年もだめかぁと思っていたら、わたしがぼんやりしているのを不審そうに見ていた清掃のおじさんがいまして。
だめもとで「ギンリョウソウはまだなんですかねー」と声をかけたら、「あぁ、こっちにはもう咲いてますよ」と。
え!!ホント!!聞いてよかった!!!
ちょっとあがったところに咲いていました!!嗚呼嬉しい。去年逃したから尚更嬉しい。そして禁足地に入れてくれてたくさん写真撮らせてもらえて。
(なのでこの接写っぷりなのだ)もう本当に感謝感謝です。声かけてみるべきなんだなぁ…。ありがとうございました!
んで満面の笑みをたたえて第二の目的、三輪山登頂です。
三輪山も今年で何回目かなー、多分最低4回はあがってると思うのですが、今年は体力作りを兼ねて再登頂です。
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(そのためにトレッキングシューズで行ったんですな)
あがりが90分、くだりが30分の2時間は真剣に自分と向き合う場所だったり。いろいろ自分のこと、対人関係のこと、息子のこと、考えながら歩きました。
寒いよ、という話だったんだけど、厚手のカーディガンはさすがに暑く。
肩に乗せて歩きました。
三輪山から次、どうしようかと思っていた理由として、1箇所以前タイムアウトで断念した場所を目指そうと思っていたのですが、2時間も遅れたバスのせいで三輪山登頂が結局お昼になってしまって、そこまで行けるのか微妙になりまして。
でもまぁ近くまで行ってみようかと乗り換え案内を調べるとタイミングよく直行の電車がすぐ来るようでした。
のでそれに飛び乗り一路「御所(ごせ)」へ。
こちらは葛城氏の土地で、葛城の道というのもあったり葛城山と金剛山という2山が有名です。
で、わたしはこの葛城一言神社に行こうと思っていたのですが、何を思ったのかついうっかりロープウェイを見つけてしまってなんとなく乗ってみたくなってしまって(笑)ホント、この方向転換は一体なんだったんだろうと自分でも未だに不思議なのですが。本当はホントに一言神社に行く予定だったんです。
なのに全然関係ないロープウェイ。なぞです。
で、ヤマツツジの見ごろでもなく肌寒い金曜日はお客さんもなく、ロープウェイが貸切で(笑)
山頂へあがってぼんやり歩いているとハイキングコースなどがあったのでふらりとその細い道に入ってみると。
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自生のカタクリなんて初めて見ました。
かわいーなぁ、かれんだなー。

まだ見頃ではないのですが、ヤマツツジも咲き始めていました。
この葛城山はGW辺りにはヤマツツジが満開になり、一面ピンクになるそうで。吉野の桜みたいなもんなんでしょうね。
まだまだ山桜も残っていて、新緑が萌える薄緑の合間にふんわりと山桜の淡い紅が浮き上がっていて幻想的でした。
この光景を見て、桜ってのは並木道だったりするのを間近で見るよりも、山肌に点在する薄紅のぼんやりしたかたまりを山の一部として眺める方が桜の本当の魅力のような気がしてきました。
桜の花ひとつひとつはそんなに凝ったものでもないものだから、一枝よりも一樹(こんな言い回しないと思うけど)、一樹よりも一山、という広い枠で見たいなーと思ったり。来年はそういう桜が見られる山に行ってみたいと思います。
こんな光景を目の当たりにして春の霞だの山桜だのと何句か詠んでみたりもしてましたが、この時わたしは三輪山では3日分の荷物を預けて登山してきたけどここではそんな荷物預け場所が見当たらずでっかい旅行かばんと三輪駅近くに出来た酒蔵直営の酒屋で日本酒2本買ってホクホクのままぶらさげていた状態でした。
そうなんです、酒瓶抱えて大荷物でハイキングコースを歩いていたんです、低山だけど三輪山にも登頂した後で。
そして夜行バスに乗る数時間前に息子とバーミヤンでご飯食べた以来、お茶しか口にしておらず。
意外と元気にハイキングコースを歩いていたのですが、ふと立ち止まってそのコース全容を見たら、1周2kmと書いてあったのですがまだまだ半分にも至っていないことが判明し、更にこの先は延々上りになることが見えまして。
あ、こりゃダメだ途中で確実にシャリバテおこすわ。
そう踏んだのでそのまま戻ることに。すると途中でハイテンションで休憩してた奥方二人がやってきまして。
(だいたい山ではすれ違うときに挨拶するのでなんとなく顔を覚えることが多く)
「あら戻るの?」と案の定声をかけられました。
「はい、ちょっとバテそうだったので」と返事したのですが、すれ違ってから「あら、若いのに」というのが遠巻きに聞こえまして。
そうよね、たかが2kmのハイキングコースも歩けないなんてだらしないわよねー。ホント若いコって弱いわねー。
じゃないの!!!!!あたし今ホントに過酷な状況なの!!!空腹で寝不足でひと山登ってきた帰りなの!!!
振り返ってその奥方捕まえて言い訳しそうになりましたが、そんな気力ここで使うのももったいない!誤解させたままでも致し方ない!
非常に心残りでありましたが、しょーがないので(?)そのままロープウェイ乗り場まで戻りました。
そのまま本日の宿へ。

わたし、老舗ホテルが大好きなんです。あの高級感というか重厚感というか。新しくキレイで快適なホテルよりも、その歴史に磨かれたような艶のある柱なんかにうっとりとしてしまうようで、そういう重みを感じるホテルに泊まりたいなーと思っていて。
で、泊まったところは一応名前の通ってるところでサービスも過剰でなかったのですが、この日はなにやら海外からの宿泊客がものすごくてまったく静かでなかったのでした(笑)さすがに宿泊フロアで騒ぐ人はいなかったけど、フロント前はスーツケースが山のようになっていてでっかいおじちゃんおばちゃんがたくさんいて。
そんな時にチェックインしようとしてたのでちょっと…ねぇ(笑)
この日は大切な友人…友人でいいのかな。知人だとちょっと距離ある感じするけど、友達、って呼ぶのもなんか違う気がするなぁ。…という人と会ったのですが、なんというか物理的な距離と時間というのはリンクしていないのでしょうね、きっと。しばらく振りに会ったのですが(わたしは)なんのブランクも感じず、先々週もそういや呑んだよね?あん時どこ行ったっけ?みたいな感じで、とても楽しい時間を過ごすことができました。
繋がりというか、関係性というか、適切な名前がみつからないんだけど、どこかわたしに欠けている必要な部分を持ち合わせているというか、うまく言えないけど、その人の何かがずっとわたしのそばにある、のかもしれません。
以前ともだちに「友達に縛られる必要はない、離れていく関係性だってあるんだから。みずものだと思え」と諭されたことがあって(ちょっと悩みがあったのですな)。その言葉がずっと心に在って、とても大好きな友達はたくさんいていつまでも一緒にはしゃいだりしたいと思っているけど、その反面、そういう友達も何かのきっかけで離れてしまう可能性があるってこともわかっているつもりでいます。寂しく思うはずだけど。仕方ないこととして受け止めるはずです、きっと。
でも、この人は多分違うんじゃないかと思っていたりします。多分、ね。