調子笛の謎

「知る」という事は愉しい(あえてこの字)んです。

三味線を始めて半年以上経ちましたが、のんびり亀の歩みでお稽古続けているお蔭で指の運びもバチの当て方もさほど当初から変わった感じもなく続けております。もちろん上手になりたい先生のように感情豊かな演奏がしたいと思っておりますが、そもそも生まれてこの方楽器に携わったのってシシュンキにギターかじったくらいで他4年前に第九始めるまで楽譜なんて見もしなかった為体なので左手の動きなんて基本のキの字もあるわけがなく。
それでも自宅に一台三味線をお借りして(名前はあずきちゃん)いるので極力自宅でも弾こうと思っているのですがあまりその時間がなく。時間がないというのは「多忙は怠惰の言い訳」なので単に言い逃れなのですが、要は楽器を弾き慣れていないためどうしても構えてしまってなかなか「取り出して弾く」までに心の準備が必要だったりするわけで。そんなエンジンかかりづらい私ですが、教えてもらった曲も増え始めてきて(すみませんまだ3曲目ですが)、曲によってチューニングが変わったりするようになりまして。
詳しくはこちらを。

▼三味線のある生活
http://www.shamisen.ne.jp/shamisen_life/shamisen-kiso.html
(下の方に「調弦方法」という項目があって、そこにチューニングが載ってます)

で、なんの話かというと、この音を取るために基本となる音が必要なのですが、その音は先生から戴いた「調子笛」なるもので確認しております。
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これです。

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笛なのでこの穴をぷーっと吹くとハーモニカのような音がでます。
こいつで音を取るのですが、なんせ未だに先生に言われたママをハイと聞いてやってるもんなので言われた音を吹いてこれに合わせればいいのねってところから抜け出せずにおりまして。

「『なんで?』って思おうよ!」という叱咤から、今日サクッと呑んで帰ってきたのにも拘らずPC立ち上げてガタガタキーボード叩いているかと言いますと(酔ってるからくどいねしかし)、「なんで尺八『用』なの?」という問いがありまして。
三味線用がないから?と漠然に思ってたのですが、そういや尺八ってさ筍のお化けみたいなのに穴がぽちぽち空いてるやつだよね、というアバウトな記憶で話をしていたのですが、管楽器って調律必要だったの?というまずはそこから始まりました。
音というのは波長と波形で出来ている事(仕組みはヤマハさんのサイト「音の仕組み」で解説されてます)、管楽器には様々な環境に合わせて音の調整が必要で、それが出来るような仕組みがあること、そんな話を聞きました。白状すれば未だ楽譜は勘で読んでるような状態なので管楽器については「いつでもどこでも同じ音が出る」と思っていたので正直びっくりでした。それをふまえると竹でできてる尺八ってどうなの?という話になるのです。

「検索すりゃ調べたって事になるとは大間違いだ」とC先生に罵られそうですが一応検索してみました。
尺八は画像検索してみてわかったのですが、調整不可でした。だって竹に穴開けてるだけなんだもん。
で、ナナメ読みしてぼんやりわかったのですが、音を出せるようになるのと正しい音を出すのは別ステージだということのようです。
だから上記の「調子笛」が必要になるようで。それは環境に合わせてではなく、そもそも自分が吹く時の自分の調整のためみたいです。
そうかそういうものだったのか。
だから調子笛の箱(写真には写っていないんだけど箱に入ってました)に「音の正確な」ってコピーが入っていたのかも。
「どんな環境でもオレはブレないぜ!」という調子笛に尺八を吹く自分(のくちびると角度)を合わせるんですね。
なるほど。

で、それだけブレないものを使えば三味線もチューニングしやすいという訳なのですね。
そういう事だったのか。納得しました。
関係ないけど私が思っていた尺八って虚無僧のイメージが強かったのと、「なんかいびつな形→アルプスホルン的な形(おそらく山伏のほら貝と混同したと思われる)」といううろ覚えが重なっていたと思われます。さっき尺八の画像見て「あれこんな形だったんだ」とちょっと意外でしたし。